2022/12/14 健康な体温とは?妊活・健康のために知ってほしい「基礎体温」でわかること

自分の“今”の状態を知る上で大切な役割を持つ「基礎体温」。妊活や健康チェックを目的に基礎体温をつけている方も多いと思いますが、そもそも基礎体温をつける意味についてご存知でしょうか。

健康のバロメーターともいえる基礎体温は、年齢・性別に関係なく「自分」にとって大きなメリットにつながる有益な情報が得られます。今回は、正しい情報を得るために必要な測り方やチェックポイントなど、基礎体温でわかることを解説していきます。

 

「基礎体温」をつける意味の重要性

月経周期や排卵日を把握するためという認識が強い基礎体温ですが、正しい順序とやり方を理解した上で行えば、今現在の健康状態を知る大切な情報源となります。そもそも基礎体温とは、生命を維持するために必要な最小エネルギーしか消費していない安静状態の体温(=就寝中の体温)のこと。

この基礎体温を毎日正しく測ることでグラフを作り、自分自身の身体が今どのような状態であるかを客観的に分析する……これにより、ホルモンバランスや心身のストレス状態、排卵の有無、病気の可能性、太りやすい・痩せやすい時期の確認といった1ヶ月の体内リズムが把握できます。

さらに基礎体温の計測を継続的に続けることで、妊娠したときはもちろん、婦人科系の病気が疑われるときにも役立ちます。

 

低温期・排卵期・高温期でわかる女性の健康状態

基礎体温をつけて月経周期をチェックすると、排卵がきちんと行われているか知ることができます。一般知識として低温期と高温期の二層に分かれるのが理想パターンだとご存知の方も多いと思いますが、正常な排卵が行われている「低温期・排卵期・高温期」について、あらためてチェックしてみましょう。

 

【低温期】

月経が始まるタイミングが低温期のスタート。女性ホルモンのひとつ「エストロゲン(卵胞ホルモン)」が分泌され、個人差はありますが約14日間続くとされています。代謝が上がりやすく肌状態もいいので、ダイエットや美容に力を入れるなら月経が終わる頃がベスト。メンタル面も安定しやすく、アクティブに行動できます。排卵に向け、卵胞が成長していく時期でもあります。

【排卵期】

低温期と高温期の境目となるのが排卵期。理想パターンの場合、低温期からさらに体温が下がり、そこから2〜3日を目安に排卵が起こるとされています。排卵日が近くなると、おりものに粘り気が出てくるので、妊娠を希望する場合は排卵日の2〜3日前から性交渉するのがおすすめ。正確な排卵日の特定が難しいからこそ、基礎体温で予測することが大切です。

【高温期】

個人差はあるものの、低温期に比べて0.3〜0.5℃くらい基礎体温が上がる時期が高温期。卵胞が破れて卵子が飛び出した空っぽの卵胞は黄体となり、もう一つの女性ホルモン「プロゲステロン(黄体ホルモン)」を分泌します。こちらも約14日間続き、この間は肌トラブルや体重の増加、むくみ、眠気といった症状をはじめ、PMSに悩まされやすい時期です。高温期が16日以上続くようであれば、妊娠の可能性も考えられます。

注意が必要な基礎体温のパターンは?

排卵に合わせて低温期と高温期がきれいな二層を描く基礎体温が理想とされていますが、いざ基礎体温をつけてみるとガタガタで安定しないケースも珍しくありません。ここでは注意が必要な基礎体温パターンと、その原因をご紹介します。

 

■月経がきても基礎体温が変わらない

月経はくるのに低温期と高温期に分かれない場合、無排卵性月経の可能性があります。主な原因には、不規則な生活習慣、ストレスやダイエット、過度な運動のほか、卵巣に関わる病気、抗うつ剤など薬剤による影響などが考えられます。放置したままにすると卵巣機能の働きが弱まる、不妊症につながるといった可能性も考えられるので、気づいた時点で婦人科に相談してください。

■低温期との温度差がなく、高温期が10日以内で終わる

低温期と高温期の温度差が0.3℃以下、さらに高温期が10日以内に終わってしまう場合、黄体機能不全と診断されることがあります。加齢をはじめ、肥満や摂食障害、激しい運動、甲状腺の機能異常、排卵の誘発などが原因とされており、妊娠に影響を与えてしまうケースも。診断結果によって治療法も変わりますので、基礎体温グラフで違和感を感じたらすぐ専門医のもとへ足を運びましょう。

■月経が始まったのに高温期が続く

月経がきても低温期に入らず高温期が続くと、子宮内膜症の疑いがあります。高温期が続くことに加え、月経痛や不整出血、排便痛など症状がある場合は要注意。これという原因は解明されていませんが、子宮内膜症は20〜30代女性の発症が多く、一説によると月経の逆流が原因と考えられています。症状によって手術を要することもあるため、継続的な高温期と重い月経痛が重なるようであれば、早めの受診をおすすめします。

上記以外にも、平熱が35℃台の低体温による免疫力の低下など、さまざまなパターンがあります。理想の基礎体温パターンからかけ離れている場合は、何かしらの不調があるかもしれません。自分の身体と向き合うという意味でも、注視してくださいね。

基礎体温の測り方とチェックポイント

冒頭でお伝えした通り、基礎体温とは生命を維持するために必要な最小エネルギーしか消費していない安静状態の体温です。起きたり動いたりすると正確な基礎体温がつけられないので、以下の点を意識して測ってみましょう。

●朝、目覚めて起き上がる前の「寝たまま状態」で測る
●理想は「同じ時間帯」に寝て起きて測る
●婦人体温計は「実測式」を使用し、舌下で測る

以上が基本的な基礎体温の測り方ですが、寝る前の飲酒や睡眠不足、夜中に何度も起きるといった行動も基礎体温が乱れる要因となります。また、ウトウトしがちな目覚め直後は舌下できちんと計測できていないことも。朝、スッキリ目覚めるためにも日頃のライフスタイルを見直してみてください。

女性にとってリアルタイムで基礎体温をグラフ化していくことは、健康診断を毎日行うのと同じ。妊娠を望む方、病気のリスクを減らしたい方、基礎体温から読み取れる大切な情報で自分の健康を守ってくださいね。