2023/11/04 女性ホルモンとの上手な付き合い方とは?ライフステージによる変化も解説!

女性ホルモンは、妊娠や出産など、女性ならではのはたらきをサポートするだけではなく、健康や美容にも関わりがあります。この記事では、2種類の女性ホルモンの役割とライフステージによる女性ホルモンの変化について解説します。また、女性ホルモンと上手に付き合う方法も説明するので、ぜひ最後までお読みください。

 

女性ホルモンの役割

女性ホルモンとは、女性の全身の健康に深くかかわるもので、特に重要な働きをするのが卵巣から分泌される「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類です。ここでは、それぞれの女性ホルモンの特徴や役割について解説します。

 

エストロゲン

エストロゲンは、丸みのある体をつくったり、肌を美しく保ったりするなど、女性らしい体をつくるホルモンです。分泌量は20代をピークにして、年齢を重ねるにつれて低下します。45〜55歳の更年期になると、エストロゲンの量は大きく減少します。

プロゲステロン

プロゲステロンは、妊娠の準備のために排卵直後から分泌量が増加するホルモンです。基礎体温を上げて子宮内膜を調整し、乳腺を発達させるはたらきがあります。また、食欲を高めるはたらきがある点も特徴です。排卵の1週間後からプロゲステロンの分泌量は低下し、妊娠が成立しなければ月経が始まります。

ライフステージによる女性ホルモンの変化

女性ホルモンのうち、「エストロゲン」は、女性のライフステージに応じて、大きな変化を及ぼします。ここでは、思春期・性成熟期・プレ更年期・更年期の4つのライフステージに分けて、エストロゲンの分泌量の変化と体の状態について解説します。

 

思春期

エストロゲンは8〜9歳ごろから分泌されるようになり、12歳前後で初経を迎えます。心と体が大きく変化する時期のため、心身のバランスを崩しやすいです。思春期は、女性ホルモンの影響を大きく受ける最初の時期と言えます。

性成熟期

思春期を過ぎて10代後半から20代の間は、エストロゲンが安定して分泌されるようになります。分泌量もピークを迎え、妊娠や出産などに対応できる体ができあがります。ライフイベント面でも、恋愛や結婚、仕事、子育てなどがあり、女性ホルモンの恩恵を大きく受ける時期でしょう。一方で、女性ホルモンの分泌量が多い分、月経困難症や子宮内膜症など、女性特有の病気のリスクが上がる時期です。

プレ更年期

医学的に定義されているわけではありませんが、性成熟期の後半から更年期に入るまでの間をプレ更年期とする場合があります。プレ更年期は、エストロゲンの分泌はあるものの、徐々に体内での量が減り始める時期です。また、仕事や家庭でのライフイベントも充実しており、体に不調を感じることが多くなる時期です。子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が悪化しやすい時期でもあるため、定期的な検査などが重要となります。

更年期

更年期とは、閉経の前後5年の合わせて10年間のことです。一般的には、45歳ごろからエストロゲンの分泌量が減少し、50歳前後で分泌が止まり閉経を迎えると言われています。エストロゲンの分泌がなくなることで、ホットフラッシュやイライラなど、さまざまな体の不調が現れやすいです。更年期を乗り切るためには、自分だけではなく、周囲の方の理解も必要です。

女性ホルモンとの上手な付き合い方

ここでは、女性ホルモンとの上手な付き合い方について紹介します。自分が取り入れられそうなものから実践しましょう。

 

十分な睡眠や休養をとる

女性ホルモンと上手に付き合うためには、十分な睡眠時間が必要です。就寝前にスマホを見ると、睡眠の質が下がりやすいため注意してください。落ち着いた音楽を聴いたり好きなアロマを使用したりして入眠しやすい環境を整えましょう。

バランスの良い食生活を心がける

食生活では、必要な栄養素をまんべんなく食べましょう。太りすぎや痩せすぎは、ホルモンバランスが乱れることが多く、生理不順や排卵障害となる可能性もあります。適度なカロリーで、バランスの良い食事をとりましょう。

特に、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質をバランスよくとることが理想的なので、肉、魚、乳製品、卵を適量とることが大切です。大豆製品は、植物性たんぱく質をとれると同時に、エストロゲンと似たはたらきをすると言われている大豆イソフラボンを含むため、積極的に取り入れましょう。また、青魚もDHAやEPAなど、体にとって大切な成分が含まれています。

ビタミンやミネラルをしっかりとるために、野菜、海藻類、きのこ類、いも類、ゴマやナッツ類も積極的に取り入れていきましょう。

正しい情報を収集する

心身の健康に関する正しい情報を収集することも大切です。ネットの情報は正確なものばかりではないため、不安を感じた場合は、レディースクリニックで相談することをおすすめします。体の不調を感じる場合は、ためらわずに受診しましょう。

ホルモンと上手に付き合い自分らしい毎日を

今回は、女性ホルモンの種類やライフステージによる女性ホルモンの変化について説明しました。エストロゲンは、20代をピークに徐々に減少します。分泌量の変化に伴って、体に不調が現れることもあるでしょう。女性ホルモンと上手に付き合うためには、規則正しい生活を送り、健康に関する正しい情報を収集することが大切です。女性ホルモンと上手く付き合い、健やかな毎日を送りましょう。