「朝起きたら生理痛で辛い……。」
「仕事や学校を休みたい……。」
このような経験をしたことのある女性は多いのではないでしょうか?でも、「生理痛なので休みます」とはなかなか言い出しにくいのが現実ですよね。生理痛の程度は人それぞれで、同じ女性であっても生理痛の辛さを分かり合えるとは限りません。男性上司や彼に伝えたい場合、その辛さをより理解してもらえない可能性もあります。
今回は、我慢しがちな生理痛の辛さをどう職場や彼に伝えるか、相互理解を深める方法などをご紹介します。
日本女性の7割は生理痛を周りに伝えづらいと思っている
ある調査データによると、生理を経験した女性の約7割が生理痛やPMSの症状が辛くてもいつも通りに振る舞い、我慢していることがわかりました。また、その症状の辛さを周りに伝えないと回答した人は約5割。日本の女性は、生理痛やPMSについて周りに伝えづらいと感じていることが分かります。
その理由として挙げられていたのは、症状やその辛さを表現しづらいことや、相手に分かってもらえないと思っていること、我慢するべきことと自分自身も思っているし、相手にもそう思われていること、などです。同じような経験や思いをしたことがある女性は多いのではないでしょうか。
生理痛の程度は個人差がある
女性が生理痛を周りに伝えづらい理由の1つとして、生理痛の程度に個人差があることも考えられます。毎月重い生理痛に悩む人もいれば、生理痛をほとんど感じない女性がいるのも事実。同じように生理痛で悩んでいたとしても症状は全く違っているということもあります。
そうなると、同じ女性同士であっても生理痛の辛さを深くまで分かり合えるとも限りません。また、職場やパートナーに伝えたいと思っても、「生理痛で休みたいというのはあなただけですよ」や、「前の彼女はそんなに生理痛辛そうではなかったよ」などと言われたら、女性は生理痛の辛さをさらに伝えづらくなってしまいます。
生理痛は我慢しなくていい
個人差があるからといって、生理痛を我慢する必要はありません。辛いときはしっかりと休養することも大切です。例えば、労働基準法では生理休暇が法律で認められていて、生理痛などで生理日の就業が著しく困難な女性は、従事している業務を問わず休暇を請求することができます。休暇日数などを会社が就業規則などで限定することもできません。
しかし、「生理休暇を取得したらサボっていると思われるのではないか」、「男性上司に伝えづらい」、そして「女性上司であってもその人に生理痛がない場合、分かってもらえない」、そもそも自分が生理であることを伝えるのは恥ずかしいなどの心配があるのではないでしょうか。
生理痛を上手に伝えるには
オンであってもオフであっても、生理痛が辛いときは我慢しすぎることなく休むことも考えましょう。そしてその辛さを相手に伝え、理解してもらうためには、やはり配慮も必要です。
職場に伝えるとき
自分が今生理であることをわざわざ誰かに話すのは恥ずかしいと思うかもしれません。でも病気やケガと同じように、辛い状況を伝えることは恥ずべきことでも迷惑なことでもありません。
とくに休暇を申請する場合は遠回しにいうのではなく、しっかりと生理痛で休暇を取りたいことを伝えましょう。その際、その日の仕事のカバーはどうするのか、その日は安静にするのか、病院へ行くのか、次回出社はいつできるのか、などを伝えられると上司の方も安心するかもしれません。生理休暇は働く女性の権利ではありますが、思いやりや配慮を忘れずに相手に伝えることで、生理痛や生理休暇への理解も進むのではないでしょうか。
パートナーに伝えるとき
生理を経験していない男性に生理痛の辛さを伝えても、「どうせ分かってもらえない」と思うかもしれません。でも生理による体調の変化があることや、生理痛以外にも生理前のPMS症状があることなどを伝えることは恥ずかしいことではありません。イライラや体調不良の辛さをただぶつけるだけではなく、生理中にどう接して欲しいかなどを話し合えると良いかもしれません。
先程の調査データによると、男性女性ともに、「生理やPMSについて対話する機会がない」と考えている人が約6割、さらに「生理やPMSについて話題にすることはタブーではない」と考えている人が約6割いることがわかっています。
知らないから女性の変化をどう受け止めて良いのかわからないだけ、という男性も多いはず。生理痛や生理の悩みを共有することで、相互理解にもつながるかもしれません。
生理痛を1人で抱え込まないで
生理痛への理解が広く普及しているとはいえない社会ですが、男性にとっても生理やPMSの話題はタブーではないという時代になりました。生理痛がひどくて辛いときは、「分かってもらえないかもしれない」ではなく「理解してもらおう」という気持ちで相手に伝えられると良いのではないでしょうか。正直に辛いと伝えることで相手の理解を深めてもらえると、お互いのモヤモヤが晴れるかもしれません。
急な休みを取ることは、何も生理痛だけが理由ではありません。困ったときはお互い様という気持ちや思いやりも大切です。そして、生理痛は何かの病気のサインであることも。我慢しすぎずに婦人科で相談することも必要です。