「生理じゃないのに血が出る…どうして?」「不正出血の対処方法は?」と気になったことがある方もいるのではないでしょうか。不正出血の原因は多岐にわたりますが、子宮や卵巣に関わる病気が隠れている可能性もあるため、注意が必要です。
今回は、そんな不正出血の原因や考えられる病気、対処法などについてご紹介します。不正出血の症状が見られる方は、ぜひ参考にしてみてください。
不正出血とは?
不正出血とは、生理のとき以外に膣から出血することです。不正出血で出てくる血の色は、鮮やかな赤や茶色っぽい色、おりものに少し血が混ざったような色など多岐にわたります。
不正出血が見られた場合、「少し様子を見ようかな」と思われるかもしれません。しかし不正出血の原因として、深刻な病気が隠れている可能性もあります。自己判断で放置せずに、不正出血があったら早めに病院を受診しましょう。
不正出血の原因
不正出血の原因は、多岐にわたります。ここからは、不正出血の原因として考えられることをご紹介します。
中間期出血
中間期出血とは、排卵期に卵胞ホルモンの分泌が一時的に低下することによって起こる出血のことです。中間期出血そのものは病的な症状ではないので、心配しすぎる必要はありません。気になる場合は、毎日基礎体温をつけてみましょう。
基礎体温を測っていて、排卵の時期にいつも出血するのであれば、中間期出血が原因と考えられます。ただし出血が1週間も続いたり、生理と同じくらいの出血があったりする場合は、病院を受診するのがおすすめです。
ホルモンバランスの乱れ
不正出血の原因として、ホルモンバランスの乱れも考えられます。環境の変化やストレスなどによってホルモンバランスが崩れると、生理周期が乱れたり不正出血が起こったりする可能性があるのです。
また40代後半以降に更年期を迎えると、閉経に向けてホルモンバランスの変化が大きくなり、不正出血が頻繁に起こりやすくなるといわれています。なお更年期は婦人科悪性腫瘍が発生しやすくなる時期でもあるため、検査をきちんと受けるのがおすすめです。
病気
不正出血の原因として、子宮や卵巣、膣などに関わる何らかの病気が隠れている可能性もあります。不正出血の原因として考えられる代表的な病気は、以下の通りです。
妊娠
不正出血の背景に、妊娠が関わっている可能性もあります。着床時の出血や、妊娠初期の絨毛膜下血腫、流産などによる出血が見られることがあるのです。着床時の出血や妊娠初期の出血は、多くの場合自然に落ち着きます。
妊娠の可能性がある場合は、必ず妊娠の検査を受けましょう。
炎症や外傷
不正出血が起こるその他の理由としては、炎症や外傷が考えられます。大腸菌などの雑菌やトリコモナス、淋菌、クラミジアなどの性感染症により膣に炎症を起こし、出血につながることがあるのです。
また性行為の刺激や避妊器具の使用によって、膣に傷ができた場合も、出血を起こすことがあります。
不正出血に前兆はある?受診すべきサインとは
不正出血で以下のような様子が見られた場合は、とくに注意が必要なサインです。
・不正出血が2週間以上続く
・出血の量が多い
・不正出血に痛みを伴っている
・不正出血が何度も繰り返される
・閉経後にもかかわらず出血する
上記の項目に当てはまる場合は、何らかの病気が潜んでいる可能性もあるため、速やかに病院を受診しましょう。
不正出血の対処方法
不正出血が見られたときに、病気によるものなのか、そうではないのかを自己判断するのは非常に危険です。上述したように、不正出血には子宮体がんや子宮頸がんなどの大きな病気が隠れている可能性もあります。
「ホルモンバランスの乱れからくるものだろう」「中間期出血だろう」と自己判断して放置していると、知らないうちに病気が進んでしまうかもしれません。少しでもおかしいなと感じたら、その時点ですぐに婦人科などを受診しましょう。
不正出血があったら病院を受診しよう
今回は、不正出血の原因や考えられる病気、対処法などについてご紹介しました。不正出血が起こる原因には、ホルモンバランスの乱れや妊娠、中間期出血などがあります。しかし何らかの病気が潜んでいる可能性もあるため、気になる症状がある方は早めに病院を受診しましょう。