年齢を重ねながら変化していく女性の身体。さまざまな生き方やライフスタイルを選べる今の時代だからこそ、「あれ?」と違和感を感じたときに相談できる「婦人科のかかりつけ医」がいると心強いものです。今回は、いつから婦人科に通うべきなのか、信頼できるかかりつけ医を見つける際に重視したいポイントをお伝えしていきます。
「婦人科のかかりつけ医」は必要?いつから行くべき?
厚生労働省の所見によると、かかりつけ医とは...
『健康に関することをなんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介してくれる、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師』
とされています。
こちらが一般的に認識されている「かかりつけ医」とされていますが、意外に迷うのが婦人科・産婦人科のかかりつけ医。妊娠したりトラブルがあったりしたときに行くケースが多い婦人科で、症状はないけど定期的に検診するというのは、何となくハードルが高いと感じる方もいるのではないでしょうか。
トラブルがなくても、年齢に関係なく婦人科のかかりつけ医に診てもらう習慣は、自分の身体の変化や健康状態を知ることにつながります。
月経が始まる思春期から妊娠・出産の適齢期となる性成熟期、そして更年期、老年期と身体の成長とともに出てくるさまざまな女性特有の不調。妊娠を望む・望まないに関わらず、病気や感染症の早期発見や不安・心配といったメンタル面のサポートなど、心と身体の状態を定期的にチェックできる「婦人科のかかりつけ医」という存在は、女性の健康を守る意味でも必要と考えられます。 いつから行くべきではなく自分の身体を守りたいと思ったら通う、それが婦人科のかかりつけ医を始めるきっかけのひとつになりそうです。
かかりつけ医を選ぶポイントは?
日本では20歳(乳がん・大腸がんは40歳以上)になると子宮頸がん検診が無料または安く受けられる場合があります。こうした検診を機に婦人科・産婦人科のかかりつけ医を考え始める方もいると思いますので、どのような点に注意して選べばいいのかチェックポイントをまとめてみました。
かかりつけ医は1人に絞る必要はありません。最初に検診したクリニックと相性がよくなかったとしても諦めないでくださいね。
自分の理想に近い「かかりつけ医」の見つけ方
全国に多数ある婦人科・産婦人科から理想のかかりつけ医を見つけることはとても大変ですよね。どうやって探せばいいのか、探し方の参考例をご紹介します。
経済的な負担が軽くなる保険診療に絞り込む
どんなに優れた名医の診察でも、高額な受診料や薬・サプリメントの費用を通うたびに払い続けるのは経済的な負担になります。国が定めた審査をクリアした治療法や薬を処方してくれる保険診療の病院・クリニックに絞り込むとお財布にもやさしく経済的な面でも安心です。
医療従事者団体の情報を活用する
家族や友人といった周囲からの口コミや情報がないときは、日本女性医学学会など医療従事者団体からリサーチするのもひとつの方法。例えば日本女性医学学会の公式サイトでは、専門医・専門資格者の一覧表が閲覧できます。そこから施設ページに飛んでさらに詳しい情報が確認できますので、いろいろ比較したいという方におすすめです。
病院と医療連携しているかかりつけ医から探す
かかりつけ医の選び方から誰かに相談したいと思ったら、大きな病院と医療連携している婦人科系の病院・クリニック。条件はありますが、例えば産婦人科で有名な聖路加国際病院の場合、通院中または入院中の方でかかりつけ医がいない方に対して、希望地域から病院と提携しているかかりつけ医を探して紹介状を書いてくれます。
病院の担当医とかかりつけ医の二人主治医制を行なっている病院は他にもありますので「病院 提携 かかりつけ医」などのワードで検索してみましょう。
美容や健康などライフスタイルと絡めてみる
病院という概念そのものがあまり好きでないという方には、健康や美容などライフスタイルと絡めて探してみる方法も。リサーチする時間は少々かかるかもしれませんが、鍼灸師が在籍していたり東洋医学を提供している産婦人科もあります。
婦人科と美容クリニックが近隣にあって提携しているような医療機関もあるので、体質改善しながら婦人科検診もやってしまうと、一石二鳥で通院へのハードルが下がるかもしれません。美容や健康とリンクさせてあげると気持ちの部分でも前向きになれそう!
オンライン診療で時短&効率を重視
仕事や育児など毎日が忙しくて通う時間がないという方は、オンラインを活用する方法をチェック。スマホやPCから予約するオンライン診療の需要は増加傾向にあり、さまざまなサービスが登場しています。例えば「産婦人科オンライン」を挙げると、質問を送って産婦人科医・助産師からの回答を待つ簡易的な相談なら予約なしでOK。月経痛や更年期障害、ピル、不整出血など婦人科系のトラブルはもちろん、心身の悩みを相談することが可能です。ちょっとした相談が気軽にできるので、症状がある方は来院前の不安を軽減する効果も期待できます。
まずはオンライン診療で診察に慣れておくというのも、一つの方法かもしれません。
余裕のある時に相談しやすい「かかりつけ医」を見つけたい
婦人科系のトラブルには、初期症状がなく自分では気づかないケースも少なくありません。何かトラブルを発症してから自分に合う医師を探すのは難しいかもしれません。何も症状のない平時のときに、安心して相談できる「かかりつけ医」を見つけておくと慌てる必要もありません。定期的に通うかかりつけ婦人科があれば、身体の状態を知ってもらうだけでなく自分の性格や人間性を理解してもらうことにもつながります。
いざ身体に異常が見つかったとき、信頼できるかかりつけ医がいないと後悔しないよう、自分の身体が元気で動けるときに探してみてはいかがでしょうか。