2023/01/20 【管理栄養士監修】鉄が女性の体に重要な理由とは?おすすめ食材もご紹介

なんとなく疲れが取れない、生理中に貧血気味になる、よく立ちくらみが起きてしまう…こんな悩みをお持ちの場合、鉄が不足しているかもしれません。特に女性の場合、鉄不足による体の不調で悩む方は多い傾向にあります。
そこで今回は、鉄の役割と不足しないためコツ、おすすめの鉄が豊富な食材をご紹介します。

 

鉄とは?(役割・1日の摂取量)

五大栄養素のミネラルの1つである「鉄」は、体にとって欠かすことのできない栄養素です。鉄の役割の代表は、こちらの3つ。

【鉄の役割】
●血液の元となる赤血球を作る
●酸素と結合して全身に酸素を運ぶ
●体内の代謝酵素の働きを助ける

このように、大事な役割を持つ鉄の1日の摂取推奨量は、成人女性の場合、月経あり:10.5〜11g、月経なし:6.0〜6.5gとなっています。しかし、最近では食生活の偏りやダイエットで鉄が不足しやすいと言われています。

 

鉄の種類

鉄は大きく2種類に分けられます。

ヘム鉄:動物性食材に含まれる鉄、体内への吸収率が高い
非ヘム鉄:植物性食材に含まれる鉄、体内への吸収率がヘム鉄と比べて低い

ただし、非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が上がるので、食材で工夫すれば植物性の食材でも問題ありません。

 

鉄が不足するとどうなる?

鉄が不足してしまうと、次のような不調が起こる可能性があります。

 


貧血

女性の場合、毎月の月経で20~140mLの血液が体から失われています。普段から鉄の摂取量が多ければ、貧血は起こりにくいですが、日常的に鉄が不足している場合は、月経の前後で体調が悪化する人や、貧血症状(立ちくらみなど)を感じることが多くなります。

倦怠感

鉄は体内で酸素を運ぶ役割をしています。そのため、鉄不足になると全身に酸素がめぐらず、酸素不足による倦怠感を招きやすくなります。

冷え性

鉄不足の場合、血液量も減ってしまうので、全身をめぐる血液量も減ってしまい、末端冷え性の原因となります。冬だけでなく、夏も冷房のきいた部屋で手足の先が冷たくなる、という悩みを抱える人は、鉄不足かもしれません。

鉄が豊富なおすすめ食材

鉄は、1回の食事でたくさん摂るのではなく、3度の食事でまんべんなく摂るようにしましょう。おすすめの鉄が豊富な食材をご紹介します。

 

ほうれん草

鉄を含む食材として代表的なほうれん草。低カロリーかつ鉄のほかにもビタミンAなどの栄養素が豊富で、女性に嬉しい食材です。ビタミンCを多く含むパプリカなどと一緒に調理することで、鉄の吸収率を高めることができます。

大豆ミート

お肉の代わりとして使われる大豆ミートにも、鉄が豊富に含まれています。最近ではスーパーで簡単に手に入れやすくなり、身近な食材にもなっています。また、大豆ミートには鉄のほかたんぱく質や食物繊維、カルシウムなども豊富に含まれているので、家に常備しておきたい食材です。

レバー

動物性食材の中でも、鉄を豊富に含むレバーは、効率よく鉄を摂りたい人におすすめです。レバーに含まれる鉄は「ヘム鉄」なので、吸収率も植物性食材より高くなります。

赤身のお肉

お肉類全般は鉄が豊富に含まれていますが、nakaでも赤身のお肉には鉄がより多く含まれています。レバーよりもクセがなく食べられるのではないでしょうか。

鉄を意識して摂ってヘルシーな体作りをしませんか?

忙しい日々の中で食生活が偏りがちになる、ダイエットで食事量を制限している…。 このような場合、鉄の摂取量が減ってしまい、貧血や冷え性になりがちです。
ですが、鉄は特に女性にとって重要な働きを持つ栄養素であり、不足しやすいため注意が必要。もし、普段の食事で補うのが難しいようであれば、月経前後で鉄サプリをとるのもおすすめです。
血や酸素のめぐりをよくするためにも、日々の食事で鉄を意識して、ヘルシーな体づくりをしましょう!