理想と現実、生理の過ごし方に大きなギャップ?
「生理時の過ごし方における理想と現実」についてヒアリングしたある調査によると、「生理中はいつも以上に自分自身を気にかけたい」という設問に「あてはまる」と答えた方が56.0%いらっしゃるにも関わらず、実際に「生理中はいつも以上に自分自身を気にかけている」と答えた方はわずか18.3%。理想と現実の間に大きなギャップがあることが判明しました。
それに加えて、同調査の「生理が重い日でも仕事を休まない理由」という質問に対し、61.3%の方が「仕事で迷惑をかけたくないから」と回答。
やはり仕事において周りに迷惑をかけたくないという想いから、自分への気遣いは後回しになってしまいがちなのが現実のようです。
生理中、身体の声にしっかり耳を傾けていますか?
「これだけできればOK!」最低ラインを決めておくことが大切
身体的な不調と精神的な不調が一度に押し寄せ、生理中はなにかと不便なことが多いですよね。理想は予定を詰め込まずにストレスフリーに過ごすことですが、現実ではそう上手くはいかないことも。
先程のデータからも、生理中は自分のことを気にかけたいと感じている反面、生理を理由にして仕事のパフォーマンスを下げたくないという本音が見て取れます。
そこで「これだけできれば十分」という、自分の中での最低ラインを具体的に決めておくことがおすすめ。そうすることで小さな成果にも達成感が生まれ、ただでさえ気分が沈みがちな生理中の自己肯定感が低下してしまうことも防げるのではないでしょうか。
「生理のせいで出来なかった」から「生理中なのにこんなに出来た!」というように、ポジティブな変換をしていくことが大切です。
いますぐ実践できる生理中のおすすめセルフケア
まずは温めなきゃ始まらない!
「冷えは万病のもと」とよく言われますが、生理の症状の対策においても身体を積極的に温めるのがポイントです。夏場も冷房で身体が冷えがちなので、油断せずにホットドリンクや温かい食べ物を進んで摂取しましょう。
また、湯船につかることで下腹部が温まって血流が促され、生理痛の緩和にも効果があるんだそう。おやすみ前はゆっくりとお風呂につかることで入眠時に生理痛を感じにくくなり、リラックスして眠りに入ることができます。
スローテンポに身を任せて気持ちも穏やかに
日頃からさまざまなテンションの曲を聴いている筆者ですが、生理中は比較的スローテンポの曲を好んで流すようにしています。イライラや鬱屈とした気持ちを安らげるような曲を集めてプレイリストを作っておくのもおすすめです。
聴覚からリラックスすることで心に余裕が生まれ、自然と動作ものびのびとしたものに。気持ちの揺らぎを整えてホルモンバランスを安定させることは生理痛の緩和にも効果的です。
ストレッチや軽い運動をほんの少しプラス
リラグゼーション音楽をかけながら気持ちいいと感じる程度のストレッチ運動をしてみると、不思議と気持ちも晴れやかに。
また、少々身体がホカホカしてくる程度の軽い運動は骨盤内に溜まった経血の流れを促し、生理痛の緩和に繋がります。ストレッチや軽い運動は生理中のイライラや気分の落ち込みの解消など精神面でもプラスに働きます。
鎮痛剤は迷わず服用してOK
鎮痛剤を繰り返し使用していると、身体が慣れてしまってだんだんと薬が効かなくなってしまうのでは?と認識されている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし我慢を長引かせることによって、相対的に効き目も弱くなってしまうことも。痛みが悪化してしまってから服用すると、鎮痛成分がより強いものでなければ痛みを抑えきれなくなってしまうんだそう。
軽い症状のうちに我慢せずに服用しましょう。
我慢しないで。つらい場合はすみやかに病院へ
生理の症状が毎月輪をかけて酷くなっていたり、日常生活に困難をきたすほどの症状が出ていたりする場合には、子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科系の病気が潜んでいる可能性があります。生理の症状だから仕方ないと考えずに婦人科の医師に相談しましょう。
最近ではオンラインで診察や相談を行っているクリニックも増えており、時間の作りづらい方でも気軽に相談しやすい環境が整ってきているので、そんなサービスを積極的に利用するのも良さそうです。
月に一度、自分のペースを取り戻す期間
定期的にやってくることが多い生理。
人によって症状の程度は異なるものの、大なり小なり身体に変化が訪れる時期です。思うようにいかないシチュエーションも多いですが、忙しなく毎日を駆け抜ける現代女性にとって、立ち止まって自分の心と身体を見つめる機会として捉えることもできるのではないでしょうか。
自分の体調を配慮しながらマイペースに歩むことは、長期的に見てサスティナブルな自分を育むことに繋がります。