最近、「介護脱毛」という言葉をよく耳にするようになりました。「私もやった方がいい?」と、気になっている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、介護脱毛のメリットとデメリットについて解説していきます。介護脱毛に興味はあるけれど、やろうかどうか迷っているという方は、ぜひ参考にしてください。
介護脱毛とは
介護脱毛とは、将来、自分が介護されるときに備えて、予めデリケートゾーン(VIO)の毛を脱毛しておくことです。主に、介護する側の負担を減らすことを目的とし、親世代の介護を経験した40代、50代の更年期世代から注目されています。
介護脱毛のメリット
介護脱毛には、介護される側にもする側にもメリットがあります。順にみていきましょう。
清潔な状態を保ちやすい
介護される側の人が、オムツを着用している場合、オムツの中で尿や便などの排泄物がアンダーヘアに絡みやすくなります。アンダーヘアに絡んだ排泄物は拭き取りにくく、何度も拭き取っているうちに皮膚に負担がかかってしまうことも。
また、アンダーヘアに排泄物が残ってしまうと、雑菌が繁殖してニオイのもとになったり、感染症を発生したりするリスクもあります。アンダーヘアをなくせば、それらのリスクを減らせます。
介護する側の時間短縮ができる
介護する側にとっては、排泄物の処理にかかる時間を短縮できるメリットがあります。
アンダーヘアは縮れているため、排泄物が絡みやすく、拭き取りに時間がかかります。介護する相手にアンダーヘアがなければ、拭き取りにかかる時間を短縮できるのです。
また、皮膚が毛で隠れることがないため、万が一皮膚トラブルが起きていた場合に、発見しやすいというのもメリットです。
本人の不快感を軽減しやすい
介護脱毛によって、本人の不快感も軽減しやすくなるでしょう。
アンダーヘアがなければ、ムレにくくなり、ニオイやムズムズなどの不快感や皮膚トラブルも起きにくくなります。
また、排泄介助は介護される側にとっては、恥ずかしさを感じるものです。ケアされている時間を短縮することで、介護される側の心理的負担も軽減できます。
介護脱毛のデメリットと注意点
次に、介護脱毛のデメリットと注意点について解説していきます。
費用と時間がかかる
クリニックやサロンで脱毛をする場合には、ある程度の費用がかかります。
また、長期間アンダーヘアが生えてこないようにするには、1回の施術では終わらず、何回も通う必要があります。
恥ずかしさがある
そもそも、デリケートゾーンは普段人に見せる場所ではないため、施術に恥ずかしさを感じる方もいます。
また、施術完了後に、温泉などでアンダーヘアがない状態を人に見られると、恥ずかしく感じるケースもあるようです。日本でアンダーヘアのお手入れが浸透したのが最近になってからなので、抵抗を感じる方がいるかもしれません。施術が完了してしまうと、元に戻せませんので、介護脱毛を検討されている方は、この点もよく考えておくとよいでしょう。
施術中に痛みを感じることがある
施術方法や個人差もありますが、施術中に痛みを感じることがあります。デリケートゾーンは皮膚が薄く、毛が濃いため、レーザーによる痛みを感じやすくなるのです。
痛みを感じる方へは、クリニックで痛みを軽減する対策をしてくれますが、完全に痛みをなくすのは難しいこともあるようです。
介護脱毛をする際の注意点
介護脱毛は、アンダーヘアが白髪になる前に始めましょう。なぜなら、脱毛する際に使用するレーザーは、黒い色素にしか反応せず、白髪には反応しないからです。白髪を脱毛できる方法もありますが、黒い色素に対する脱毛方法よりも、費用がかさみ、痛みを感じる可能性が高いのがデメリットです。
また、体質や健康状態によって、脱毛ができない人もいます。持病がある方や服薬中の方、光過敏症やアトピー性皮膚炎などの方が当てはまる可能性があります。病気や服薬中の方は、医師に相談のうえ、脱毛の施術を受けても問題ないかを判断しましょう。
介護脱毛はセルフケアできるの?
除毛クリーム、ワックスなどを使用した、セルフケアもあります。しかし、除毛クリームは肌表面に出ている毛を処理するだけで、毛根は残っているので、再度生えてしまいます。また、ワックスは毛根から処理できますが、強い痛みを伴うというデメリットも。また、肌が弱い方は炎症がおきてしまうことも。
さらに、頻繁に処理をすると、皮膚にダメージが生じるリスクもあります。低コストなうえ、自分のペースでケアできるという手軽さはありますが、デリケートゾーンの介護脱毛には不向きな方法です。
介護脱毛はやったほうがいいの?
介護脱毛が必ず必要かというと、そうではありません。将来、あなたが排泄介助を必要とする状態になるとも限りませんし、介護職の人はアンダーヘアの有り無しに関わらず、清潔に保つためのケアをしてくれます。
しかし、近年は、身だしなみやフェムゾーンケアの観点からも、VIO脱毛をする人は増えています。ライフスタイルや価値観などから、総合的に判断するのがよさそうですね。
メリット・デメリットをよく理解しておく
今回は、介護脱毛のメリットとデメリットを中心にお伝えしました。 介護脱毛には、介護される側にもする側にもメリットがありますが、デメリットもあることにも注意しましょう。
排泄介助に、介護脱毛は必須ではありません。メリットとデメリットをふまえたうえで、あなたの価値観に沿う選択をするのがベストです。よく検討してみてくださいね。