「生理前になると頭が痛くなる…」「生理前の頭痛はどうやったら予防できるの?」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。生理前の頭痛は、女性ホルモンの変化によって引き起こされるといわれています。
今回の記事では、生理前に頭痛が生じる原因や対処法、予防方法などについてご紹介します。偏頭痛持ちの方や、生理前の頭痛に悩まされている方は、ぜひ参考にしてみてください。
生理前に頭痛が生じる原因
生理前に頭痛が生じるのは、エストロゲンが原因といわれていますが、詳しいメカニズムは未解明です。エストロゲンは、生理前や排卵直後に分泌量が激減します。
片頭痛持ちの方は生理前頭痛を起こしやすい
1997年に発表された論文では、片頭痛は女性に多いとの結果が出てますが、片頭痛持ちの方は生理前に頭痛が生じやすい傾向にあります。生理前にエストロゲンの分泌量が減少することで血管の拡張と収縮が生じて、頭痛が生じやすくなるためといわれています。
生理に伴う片頭痛には、以下の特徴があります。
- 生理前になると頭痛が激しくなり、頭痛薬が効かなくなる
- 頭の片側だけキーンと痛い
- 痛みだけでなく、吐き気もある
- 頭痛のせいで、物事に集中できない
片頭痛は生理前から強くなり、生理開始後数日で収まることが多いです。なお妊娠中はエストロゲンの分泌量が高い状態が続くので、片頭痛は起こりにくくなります。しかし出産後にホルモン分泌が元に戻れば、再発の可能性がある点に注意しましょう。
また更年期は女性ホルモンのバランスが不安定になるため、片頭痛が起こりやすくなります。閉経を迎えればエストロゲンの分泌がほとんどなくなるので、片頭痛の頻度は少なくなるでしょう。
生理前の頭痛の対処法
生理前の頭痛を改善するためには、適切な対処をすることが大切です。ここからは、生理前の頭痛の対処法についてご紹介します。
安静に過ごす
片頭痛を和らげるためには、できるだけ外部からの刺激がない静かな場所で、安静に過ごすのが基本です。体を動かすと痛みが助長されるので、楽な姿勢でゆっくり休むようにしてください。
また痛みのある部分を冷たいタオルなどで冷やすと、痛みが和らぐ可能性があります。
食べ物に気をつける
食生活も見直しましょう。マグネシウムを含む海藻類や、卵胞ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボンを含む大豆製品を積極的に摂るのがおすすめです。味噌汁の具に豆腐やわかめを入れるなどして、食事に取り入れてみてください。
反対に、アルコールやチーズなどは血管の拡張を促進し、片頭痛を悪化させる恐れがあります。片頭痛持ちの方は、生理前は控えましょう。
頭痛薬を服用する
生理前の頭痛を和らげるために、頭痛薬を服用するのがおすすめです。片頭痛に対しては、医療機関では「トリプタン」と呼ばれる痛み止めが処方されることがあります。
ただし頭痛薬を使用しても頭痛が改善されない場合や、頭痛前に光が見えるなどの前兆がある場合などは、我慢せず医療機関を受診しましょう。
生理前の頭痛を予防する方法
生理前の頭痛が始まるタイミングを知るためには、生理周期を把握することが重要です。基礎体温を測ったり、生理管理ツールを活用したりして、周期を把握してください。生理周期を把握できれば、頭痛がひどくなる前に薬を飲んだり、食生活に配慮したりなど、予防策をとりやすくなります。
また頭痛は、ストレスによって悪化することがあります。できるだけストレスを溜めないようにしましょう。自宅では趣味や入浴などの時間を確保し、気持ちをリラックスさせてください。
また、睡眠不足も頭痛の引き金となり得ます。頭痛を予防するために、できるだけ規則正しい生活を心がけましょう。休日に寝すぎると、頭痛が起こりやすくなる可能性があるので、平日・休日にかかわらず、できるだけ同じリズムで生活することが大切です。
さらに体が温まりすぎても、血管が拡張して頭痛が生じやすくなります。したがって、熱すぎるお風呂や長風呂は避けてください。
生理前の頭痛は我慢せず適切に対応しよう
今回は、生理前に頭痛が生じる原因や対処法、予防方法などについてご紹介しました。生理前になると、女性ホルモンのバランスが変化することによって頭痛が生じやすくなります。頭痛が生じたら無理をせず、安静に過ごしましょう。
正しい食生活やストレス発散、良質な睡眠などを心がけ、頭痛の予防に努めることも大切です。