月経前3~10日の間に出現し、月経がはじまるとともに消失するPMSの症状。PMSの症状はすべての方に一律ではなく、症状が重い人、症状が軽い人などがいます。
ここでは、PMSの症状の重い人と軽い人がいるのはなぜなのか、そして対処法や予防法があるのかをご紹介していきます。
そもそもPMSって?
まずは、PMSとその症状について簡単にご紹介します。
PMSとは、「月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに軽快ないし消失するもの」と定義されています。
症状は主に身体的な症状と精神的な症状がありますが、睡眠のリズムが変わる、体がむくみやすい、イライラしやすくなる、など人によってさまざま。
それもそのはずで、実はPMSの症状は200種類以上もあるとされています。
PMS症状についてはこちらの記事でもご紹介しているので、ぜひご覧ください!
PMS症状は重い人と軽い人がいるのはなぜ?
PMS症状は全ての人が同じくらいの程度ではなく、症状が重い人と軽い人がいますが、なぜ症状が異なる人がいるのでしょうか。
PMSによって出現する症状やその程度を変化させる3つの要因
PMS症状についてはまだ研究段階で、まだまだ解明されていないことも。
現段階では女性ホルモンと関係があるのではと考えられており、生理前になると女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが急激に低下するため、このホルモンバランスの乱れによって起こるのではといわれています。
しかし、このほかにも症状や程度を変化させる要因があります。
1つ目の原因はストレス。
ストレスが溜まっている時にはそうでない時と比べても、PMSの症状が重くなる傾向にあります。
2つ目の原因は性格の傾向。
まじめな人や几帳面な方や、完璧主義・負けず嫌いの方は、PMSの症状が重くなりやすいとされています。
3つ目の原因は食生活や嗜好品。
お酒やたばこ、カフェインは、PMSの症状を重くさせやすいといわれているのです。
つまり、「仕事が忙しくてストレスが溜まっていた」、「飲み会のお誘いが多くてアルコールをたくさん飲用していた」という場合には、普段の周期よりもPMSの症状が重く出てしまうということもありそう。
特に、転職で環境が変わった、歓送迎会が続いているなど、これまでの環境や生活リズムが変わったという方は、PMS症状が強く出てしまうかもしれません。
精神症状が特に重い人はPMDDも視野に
精神症状が特に重く出ている場合にはPMDDの可能性も否定できません。
PMDDとは「月経前不快気分障害」のことで、特に精神面の症状が強く出て不安定になることが特徴です。
以下の症状が強く出ているという場合には、PMDDの可能性を視野に入れておきましょう。
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抑うつ気分、不安
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緊張、情緒不安定、怒り
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イライラ
これらの症状が2周期にわたって見られた場合には、医療機関への相談も検討してみましょう。
PMSの症状が重くて辛い…そんなときの対処法は?
ここからはPMS症状が重く出て辛い…という方が無理なくできる対処法をご紹介します。
ゆっくりと休息をとろう
ストレス症状があるとPMSは強くなってしまうので、まずはゆっくりと休息をとりましょう。
好きな音楽を聴きながら湯船につかったり、いつもより早めに就寝する、お気に入りのアロマオイルを焚いたり、好きなテレビを見て大笑いするなど、とにかくリラックスすることで、特に精神的な症状は軽くなっていくといえるでしょう。
仕事や家事の負担を減らす
仕事や家事などの負担を減らすことが、PMS症状の改善につながるということが分かっています。
PMS症状を理由に仕事の負担を減らすというのは難しいかもしれませんが、日頃から基礎体温を測っておくことで、生理のタイミングを測ることもできるので、この予定に合わせて仕事量を計画したり、家族と相談することもできるかもしれません。
予定がわかっていると同僚や上司に相談が必要な場合でも、前もってお伝えすることができ、調整がしやすいこともあるのではないでしょうか。
体調が悪い中無理して仕事や家事をするより、必要な時には休息をとり万全な状態でのぞむことで、パフォーマンスの質も上がるはずです。
お薬に頼ってみよう
漢方薬や薬を使って今辛い症状を改善させるという方法もあります。
薬には飲み合わせなどもあるので、どの薬を使えばいいのかは、医療機関に相談して決めていきましょう。
特に、仕事は休めないけど早く症状を何とかしたいという方にとっては効率よく辛い症状の改善につなげられるかもしれません。
PMSの症状を軽くしたい!予防方法はあるの?
PMSの症状を軽くするためには、PMSを悪化させる要因を取り除くことが必要です。 ここでは、PMSの症状を軽くするための予防方法をご紹介します。
お酒やカフェイン、タバコはほどほどに
嗜好品なのですぐにやめるのは難しいですよね。まずは生理期間中だけでも、お酒やたばこ、コーヒーなどのカフェインを体内に取り入れないように意識してみるところから初めてみてもよさそう。
飲み会に行っても1杯程度でお酒を切り上げる、ノンカフェインの飲み物を飲むことを少し意識するだけでも症状の重さは変わってくるかもしれません。
ストレスが溜まったら息抜きしよう
ストレスが溜まっているなと感じたら息抜きをしてみましょう。ストレスを適宜解消するだけでもPMS症状が抑えられることも。
とはいえ、ストレス解消のためにお酒をたくさん飲んだりタバコをたくさん吸ったりすると、PMSを重くしてしまうのでこれ以外の方法を考えてみましょう。
好きな音楽を聴く、大切なペットと遊ぶなど、ちょっとしたことでも息抜きになるかもしれません。
PMS症状の出方は人それぞれ!対処や予防をしながら付き合おう
PMS症状の出方は人それぞれですし、周期によっても程度が変わってきます。 対処法や予防方法を参考にしていただきながら、自分の身体と無理なく付き合ってみてはいかがでしょうか。
基礎体温を測って自分の症状がいつくらいから出るかを知っておくと症状と向き合いやすいので、まずは、基礎体温を測って自分を知っていくことから始めてみましょう。